枕選びのコツは「自分に合った枕を選ぶこと」につきます。
では「自分に合った」とは何が、どのように合うのか、を解説していきます。
枕の選び方
「そもそも枕とは」でも説明しましたが、人間は重い頭を支えるために、体のラインはS字になっています。
それにより骨へかかる圧が分散されて体(骨や筋肉)の負担が減るからです。
眠るときもできるだけそのS字をキープさせることが重要で、それが一番体をリラックスさせる体勢となります。
S字をキープさせるには頸部と敷布団の間のスペースを埋めて安定させる必要があります。
つまりある程度の「高さ」が必要です。
また、その「高さ」をキープするために、枕の「硬さ」も見る必要があります。
「硬さ」は寝返りのしやすさにも関わってくるので非常に大事です。
さらに頸部に負担をかけない枕の「構造」も重要です。
頭部が包まれるようなへこみがあるものや、寝返りがしやすい様に両サイドが高めに設定されているものもあります。
また、枕の「素材」も選ぶ必要があります。
寝ている間は汗をかきますから、通気性に優れているかどうかは非常に大事です。
また、匂いや音、前出した「硬さ」も素材によって変わってきます。
では「高さ」、「構造」、「素材」についてもうちょっと詳しく見ていきましょう。
高さ
人間の体は首を支えるために頸部から背骨にかけてS字になっています。
横になった時に、そのS字の形が崩れないように支える枕の高さがベストです。
枕が高すぎたり低すぎたらリラックスしたS字カーブをキープできないため、S字を支えるために筋肉が疲弊することになります。
その結果、首が痛くなったり、肩が凝ったりしてしまいます。
では最適な高さはどうすればわかるのでしょうか。
例えば太っている人ヤセている人、首が太い人細い人…。
敷布団と首の間のスペースは人それぞれ違います。
万人に合う高さはありません。
なので実際に枕を使ってみる必要があります。自分に合った枕かどうかを感覚で探す方法(レンタル枕や店頭販売)や、実際に肩幅や首の長さ、高さ等を測定して自分オリジナルの枕を作る方法(例:オーダーメイド【マイまくら】)があります。
構造
枕は高さだけではなく、頭、首、肩を支える構造(形)になっている必要があります。
人間工学に基づいて設計されているものだと、仰向け寝の際に、呼吸がしやすかったり、イビキが減ったり、肩こりが改善されたりします。
また構造によって、スムーズに寝返りが出来るか、どの体勢でも頭がフィットするかなど決まります。
後述しますが、スムーズな寝返りができるかどうかは非常に大事で、そのためには以下の2点を満たすものがベターです。
- 幅は50cm~60cmで寝返りをしても頭がはみ出ない。
- 適度な重さで、寝返りしてもずれない。
素材
素材それぞれに特徴があるので、それを踏まえたうえで枕選びをしましょう。
低反発
頭全体を包み込むように支えますが、沈み込みすぎると寝返りを妨げ、首こり、肩こりの原因になる可能性があります。
また通気性が良くないため、蒸れたり熱がこもったりすることがあります。
高反発
通気性が良く、適度な硬さにより寝返りが打ちやすいです。
デメリットは水洗いが不可であること、また値段が高めであることです。
ウレタン
ウレタンは弾力性に優れ、密度が高いと高反発、逆に空気を含むようにして密度を減らせば低反発となります。
数年でヘタりが出てきてしまう場合があるのがデメリット。
羽毛
質感が柔らかくて気持ちいいのが一番の特徴です。
吸湿性があるため、汗の吸収発散に優れていて蒸れにくいです。
しかし柔らかいが故に頭を支える力が弱く、頭部が下がりすぎないように注意する必要があります。また水洗いができないため、長年使用すると匂いが気になるかもしれません。
ポリエステル綿
安い枕に使われている素材は大体ポリエステル綿です。
ふわふわで弾力はありますが、ヘタるのは早いです。
洗濯可、日光干し可なので、衛生的です。
そば殻
吸湿性があり汗を吸収して発散させるため、蒸れにくいです。
デメリットとしては湿度が高いと虫やカビが出ることもあること。またアレルギーや喘息の人は使用不可です。
パイプ
通気性、耐久性ともに優れています。
水洗い可能なので、衛生面的で臭いも気になりません。
寝返り時のパイプが擦れ合う音や、パイプのゴワゴワとした質感が気になる人がいるかもしれません。
枕が合わないとどうなるか
人は寝ている間に寝返りを2,30回行います。
寝返りをうまく打てないと眠りが浅くなり、疲れもたまり、次の日十分なパフォーマンスをだせません。ミスも増える可能性があります。
前述した通り、枕は首から背中にかけてのS字を安定させる「高さ」「素材の硬さ」が必要です。
▲仰向け時はS字をキープするように。
もし枕が高いと首への負担が増えますし、また下あごが引かれイビキが生じやすくなります。
▲頭痛以外にも肩痛、腰痛につながってくる。
もちろん低すぎる枕も首に負担をかけます。
特に「素材」によっては、下あごが上がってしまう程、頭部が沈み込んでしまう場合があります。
これもまた頸部に負担をかけるため頭痛につながるので「素材」選びには注意が必要です。
横向き時は背中から首までのラインは真っすぐになるような枕を選びます。
高すぎても低すぎても首への負担は増えますし、寝返りもしづらくなってしまいます。
適切な枕の高さを知るために
面倒でなければ実際に店頭に出向いて、様々な体勢で使ってみましょう。
筆者がおすすめするのは「オーダーメイド【マイまくら】」と「レンタル枕」です。
「オーダーメイド【マイまくら】」は高さ・幅がぴったりな自分オリジナルな枕を作ることができますし、「レンタル枕」は数多くの種類の中から安価で枕を借りる事が出来るので、理想の枕に出会いやすいです。
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