将棋を本気でやり始めて1年で三段まで登りつめた俺が上達方法について語っていく。たかが三段、されど三段。
将棋クラブ24では最高R1860点を記録。
短期間で棋力アップさせたい初心者、また初段くらいから伸び悩んでいるひとは是非読み進めてほしい。
いやいやまだまだ初心者で駒の動きや基本から・・・っていう人は
「【将棋を始めるためのおすすめグッズ】将棋初心者はルールを覚えるところから始めよう!」をどうぞ。
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居飛車党か振り飛車党か決める
まずは自分の将棋の方向性を決める。
居飛車は攻め、振り飛車は守りといったイメージだ。
最終的にはどちらも指せればいいが、はじめのうちはどちらかを極めれば強くなれるので、効率的に上達するためにはどちらかを選ぶ事をお勧めする。
俺は初めは振り飛車党で、ある程度できるようになってから居飛車に興味を持ち出し、矢倉や対振り飛車なども指すようになった。(横歩取りは未だにわからない。というか定跡知っていないと即死なので怖い。)
絶対にどちらかに決めなけりゃいけないわけではないが、始めのうちは戦術を絞って勉強した方が、覚える量も少ない。
具体的を出すと、居飛車は相掛かり・横歩取り・矢倉・角替わり・対振り飛車の戦術を覚えればいいし、
振り飛車は対居飛車や相振り飛車の戦術を覚えればいい。いきなり全ては覚えれないのでどちらかを選ぶべきだ、という話。
ちなみにお勧めは振り飛車。なぜかというと何をすればいいかというビジョンが定まっているからだ。(駒を働かせてうまく裁ければ振り飛車の勝ちとなる。)
対して、居飛車はいろいろな戦型に派生して戦い方が定まらないため、定跡を覚えるのが大変だ。(俺の独断と偏見による。)
定跡を覚える
将棋は序盤・中盤・終盤の大きく3つに分かれている。
序盤戦においては、ある程度研究し尽くされていて指す手(最善手)が既に決まっている。その決まった指し手の事を定跡という。
定跡を知っているかどうかで、考慮時間に大きく差が出てくるので覚えるのは必須だ。
しかし覚える際にはただ丸暗記ではなくて、なぜそうなるのかを理解しながら学ぶ事が大事である。なぜなら、相手が定跡どおりに指してこない場合もあるからである。
定跡どおりに指してこなかったときに相手をとがめる事ができなければいけない。
そしてとがめる事ができたら一気に有利をモノにする事ができる。
定跡を外した手を指された時の対応手については、ほとんどの定跡本に載っているので、その解説をしっかり読むこと。
振り飛車党であればこの本は必須。
詰め将棋をやる
詰め将棋をすることによって主に終盤戦の力がつく。
秒読みになりやすい終盤戦で最善手を的確に選び、相手の王を最速で寄せることができる。
しかし実は詰め将棋の効果が発揮されるのは終盤戦だけではない。序盤中盤でも役に立つ。
序盤中盤でも先を読む力が必要だからだ。詰め将棋をして頭の中で駒を動かす特訓をして先を読む力を鍛えよう。
3手詰・5手詰・7手詰をひたすらやればいい。慣れてきて余裕があれば9手詰もやる。
また注意点としては実践向きの配置になっているものを選ぶこと。
実践では絶対出てこないような形の詰み将棋の本もあるので、間違っても買わないようにしよう。(得るものが何も無いとはいわないが。)
そしてハンドブック的な小さい本であれば、なおのこと良し。
常に持ち歩いて暇な時間が有ったらひたすら解くようにしよう。
3・5・7手実戦型詰将棋-基本手筋をマスターし、級から段へ (池田書店 将棋シリーズ)
詰め将棋の効果は絶大で、気付いたら気力が上がっていることが多々ある。
「詰め将棋は将棋の基本」覚えとこ。
また、詰め将棋は解けるまで答えを見てはいけない、なんて昔は言われていたが、今は違う。
ある程度(5分か10分)考えて詰み筋が見えなかったら、諦めて答えを見る。
答えを見て、あ~なるほど!と納得すればよい。考えて先を読む力を育てる事が何よりも大切だ。
今の時代ならスマホで詰め将棋をいくらでも無料で探せるので、暇な時間に詰め将棋を解くのは難しい事ではないだろう。(ただ本のほうが解説が丁寧。)
⇒「【おすすめの詰め将棋の本】詰将棋で先を読む力を鍛えよう《詰将棋の基本》」
対局後の感想戦は必須
ひたすら対局をこなすだけの人が居るがそれでは十分に力がつかない。(まったく伸びないわけではない)
より上達したいのであれば、対局後の感想戦は必須となる。
なぜなら自分だけでは気付けない手の発見や、相手の心理なども勉強する事ができるからだ。(この手がねちねちして嫌だっただとか、この手で指しやすくなっただとか。プレッシャーを感じただとか。)
時間が無い場合は気になる途中から再現して盤に並べて検討するのもいいだろう。
こういった点ではネット将棋(将棋クラブ24)の感想戦が手数指定で盤面を再現できるので非常に便利だ。
棋譜並べは次の一手を予想しながら行う
新聞の将棋欄、将棋の指導書、将棋年鑑などを見ながらの棋譜並べは棋力アップに非常に有効な手段である事は間違いないが、何も考えずに棋譜を並べていては効果が半減以下になってしまう。
「後手がこういう狙いがあってこの手を指してきたので、それに対して先手がこういう手を指したんだな、」といったように考え理解することで、自分の指し手のセンスも上がるだろう。
また次の一手を考える事で、棋力アップの効果は増大。自分の思考も鍛える事ができるからだ。
さらに答え合わせをして間違っていた場合には、自分の選んだ一手がなぜいけないのか実際に盤面を使って検証してみてもいいだろう。
「どちらがどのくらい優勢か劣勢か」つまり現状の形勢判断も行いながら次の一手を予想すれば、さらなる棋力アップに繋がる。
「大局観」が付くし、絶対重要。
将棋ウォーズの早指しは効果が無い
自分の実力を測る意味で対局をこなすのであれば、それはそれでいいのだが、早指しが上達法として適しているかというと疑問符がつく。
本来早指しは先を読む力(ももちろん必要だが)というよりも感覚で指す部分が大きい。いわゆるセンスのある手だとか、筋のいい手だとかを感覚で指す場合があるのだ。
しかも将棋ウォーズ3分切れ負けなんて最悪だ。
いかに早く指すかが問われているので、指し手は何も考えていない(先を読んでいない)適当なものになってしまう事が多い。
上達を目指すなら短くて持ち時間10分、秒読み30秒くらいはほしい。
その点、将棋クラブ24だとその条件も整っているので上達したい人には向いているといえるだろう。
(感想戦すべし。)
最後に
今回あげたいくつかのポイントのうちどれかひとつをやれば確実に強くなれる!わけではない。できればバランスよく学んでいくのがベストだろう。
また万事に当てはまるが、継続は力なり!である。日々詰め将棋を解くなり、練習対局をするなりして三段を目指そう!
聞きたい事があったらコメント欄ででも、ドシドシ聞いてほしい。
俺の将棋歴について詳しく書いたから、もしよかったらどうぞ
⇒「【将棋歴17年】最高3段!俺の将棋の歴史を振り返るよ。」
そいじゃ!
コメント
初めまして。
棋力が伸び悩んでいるのでコメントしました。
現在、将棋ウォーズ二段(10%〜20%)、将棋クエスト二段(最高R1892)です。
得意戦法は横歩取り、角換わり腰掛け銀、銀冠穴熊(対振り)という感じで、後手番なら角交換振り飛車穴熊も指します。
一般的に言われる勉強法は一通りやってきたつもりで、詰将棋は7手詰が1分程度、基本的な手筋は一通り理解、棋譜並べは分かったり分からなかったりといった感じです。
負けパターンで多いのは、序盤作戦勝ちして優位になるものの、中盤から徐々に失着が出て巻き返されるパターンと、終盤の簡単な詰みを見落として逆転負けの2パターンがあります。
詰将棋が足りていないのかと思い、毎日50問以上は解いていますが、いまいち棋力に反映されていません。
一つの壁を感じているので、何か壁を打ち破るきっかけになったことがありましたら教えていただきたいです。
よろしくお願いします。
初めまして。
結構勉強されているように感じますが、終盤の簡単な詰みを見落として負けるのは良くないですね。
で、終盤の簡単な詰みを見落とす、ってことは3分切れ負けとか持ち時間の少ない将棋だと思うんですけど、将棋ウォーズの3分切れ負けはほとんどためにならないので10分切れ負けでよく考えて指す癖をつけたほうが良いです。
3分切れ負けは反射神経(大局観とか第一感)を試すようなもので、上達に向いていません。
詰将棋解いて定跡勉強して、実戦で感想戦までガッツリやっていくしかないですね。実戦は持ち時間15分、秒読み30秒で一日3局は指して、対局後ソフトなり相手の方に気になった部分の検討。
勉強とは別の面についてなんですけど、ライバル的な人がいた方がやっぱりやる気が出ますし、将棋について話すことが出来るので、上達の度合いが変わると思います。
あと強い人(4、5段の人)と対局して勉強させてもらう、とか結構大事だと思います。
僕も幾度か壁にぶち当たったことありますが、将棋が楽しくて夢中になったら気付いたら強くなってたパターンなので、しっかり勉強して対局していたら良いと思います。
結局どれだけ時間をかけられるかって話でもありますが、より効率的に強くなれるように勉強頑張りましょう。
今僕も4段目指しています。詰将棋解いたり対局したりと奮闘していますので、どうなったのか、また今度将棋の記事を書いていこうと思います。
頑張ってください。
コメント返信ありがとうございます。
残念ながらいつも10分切れ負けしかやっておらず、感想戦もソフトですがやってあるため、どうしようもないのかなと感じました。
もう少し勉強続けてみます。