今年32歳になる私は3歳の息子がおり、息子に将棋をやらせたいと昔から密かに考えていた。
私なりの方法ではあるが、子供に将棋を覚えさせる方法を実践しているので、そのやり方と実際の子供の反応をお伝えしていこうと思う。
私の将棋歴
まずはこの記事を書いている私の自己紹介・将棋歴について軽く触れておく。
将棋を始めたのは小学校5年生くらいで父に教わった。
弟と競い合いながら将棋を指しているうちにドンドンハマって強くなっていった。すぐに父には負けなくなった。
中学校では将棋道場に通いだし、家では将棋倶楽部24を毎日1,2時間指し、棋譜並べや詰め将棋、定跡の勉強も毎日行って、みるみるうちに棋力は向上した。
最終的にアマ3段くらいまで実力が付いたが、受験を機にやめてしまった。
高校・大学では将棋倶楽部24をたまに指してはいたがほとんど興味がない状態になってしまい、大人になって「将棋ウォーズ」にハマって3,000局くらいは指したが今は全く指していない。
将棋ウォーズ:3分・10分切れ負けともに3段
子供に将棋を覚えさせるのは難しい
さて、ここから本題に入っていく。
将棋のルールは複雑でなかなか子供が覚えるのは難しい。
駒の識別・役割・価値・進める場所、駒をとるという概念。ほんとに難しい。
多分ちゃんと理解するには5歳くらいにならないとだめだと思う。
ただ、今(3歳)の段階から将棋に触れさせておくことで、5歳になった時(脳みそが将棋のルールを理解できるようになった時)にスムーズに将棋を始めることができる(はず)。
これまで息子にさせてきた将棋教育(?)とこれからの方針について書いていこうと思う。
これまでの子供へのアプローチ
2歳くらいから実は結構将棋盤や駒を触らせてはいたのだが、もちろんルールなんて理解しないし、駒を投げて遊び始めたりして将棋どころではなかった。
将棋崩しはやらない
ちなみに将棋崩しや回り将棋から入るのは個人的に好きじゃない(意味がないと思っている)ので、そういった「将棋の駒を使う将棋ではないゲーム」は一切やらせていない。
将棋ウォーズ
2歳後半になってスマホの将棋ウォーズをやらせたことがあった。
楽しそうに歩を前に進めて「と金」に成らせていたのを覚えている。
コンピューターが相手だとどんな負け方をしてもいいし、どう指そうが自由だ。
多分彼はこの時初めて将棋は楽しいと感じたと思う。
それから彼は毎日「将棋やろー」と私に声をかけてきた。
しばらくの間「歩を進めるゲーム」を行ったが、私自身がスマホから将棋ウォーズをアンインストールしなければならない事態が発生してしまい、それからというもの息子と将棋の距離はどんどん離れて行ってしまった。
息子から将棋やりたいと言ってきた
将棋のことなんて忘れていたんだが、最近息子から「将棋やろー」と言ってきた。
このとき私は正直「めんどくさいな…」と思っていたのだが(笑)、押し入れから将棋の板を取り出し盤と駒を用意したのだった。
子供に将棋を覚えさせる方法
私自身、人にモノを教えることには自信がある。実際に昔数学の教師をしていたことがあったし、人が物事を理解していく過程を見るのは楽しく思う。
そんな私が息子と将棋を指していて、子供に将棋を覚えさせるにはポイントがあるなと感じた。
それは普通にルールを教えるのではなく、楽しいイメージをつけることだ。
楽しいイメージをつける
3歳の子供に対してはルールはこうだ!と押し付けるのは完全に悪手だ。
ある程度のルールを教えつつ、将棋は楽しいと思わせることが大事だ。
例えば歩を一歩前に出していき、お互いの歩同士がぶつかったときは取ることができるが、これを面白おかしく演じる。「歩と歩の対戦だー!」とか「歩がとられたけど、実は飛車がいるので取り返せるのだー(飛車先の歩の交換)」とかだ。
駒が相手の陣地に侵入して成るときも「ここまで来たら歩は変身だー」とか。
とにかく難しく思わせない工夫をしている。
将棋の駒を並べるゲーム
将棋は駒をちゃんと配置してからスタートするゲームであるが、そもそも将棋の駒を所定の位置に並べることが3歳には難しい。
なので完成図を別に用意しておいて、「これと同じように並べてみて~」と声かけし、ちゃんと並べられたら褒めちぎる、これを繰り返す。
最初は並び終わるまで時間がかかって中々将棋が始まらないが、徐々に子供も慣れてきて将棋がスタートできるようになる。
将棋の駒を並べることを楽しみながら行えば、それさえもゲームとなってしまうのでおススメだ。ここでも楽しいイメージをつけるのだ。
勝つ喜びを感じさせる
3歳にもなると勝ち・負けの概念はあって、やっぱり勝つと嬉しいらしい。
なので、将棋をやる際には毎回息子に勝たせるようにしている。
といっても指し手は全て私に聞いてくるので、私が全部指しているのだが、わざと自分の王様がピンチになるような指し方をしたりして、最終的には息子の飛車に王様が取られる、というオチで終わる。
あまりよくわかっていないかもしれないが、とにかく勝ったら嬉しそうだ。
王様が大事なキャラ(王様を守るゲーム)、ということ。飛車がむっちゃ強いキャラだってこと。それくらいをインプットさせればいいかなと思っている。
※ちなみに「動けなくなって詰み」という概念はまだ早いので、実際に取るまでやらせている。
ひたすら褒める
教育において一番大事なのは褒めることだと思っている。
出来たら褒める、出来てなくてもやろうとした姿勢を褒める。なんでも褒める。
ほめて伸ばすのが大事。私も未だに褒められたい。多分人間は褒められたい生き物なんだと思う。
もちろん子供なんて特にそうだ。
親に褒められたい。褒められたら嬉しい。やる気が出る。
そういうこと。
褒めまくったときの自信に満ち溢れた3歳の息子の顔はマジでウケる。可愛い。
ルールは何となく教える
何度も言っているように3歳の子供が将棋のルールを完璧に覚えるのは難しい。
なので、以下のように大枠だけ教えている。
- 王様をとるゲーム
- 歩や飛車・角などの駒の動き方
- 攻めも大事だし、守りも大事。
- 王様は家に入れよう(囲い)
ちなみに息子には居飛車棒銀をひたすら繰り返させている。飛車先の歩の交換がまず理解できるようになってから次の段階に行けるかなと考えているからだ。
後は基本自由にやらせている。こちらが1六歩を突いた際、息子も9四歩を突いたときはフイた。w
将棋を覚えさせる際の注意点
既述してある部分もあるが、将棋を覚えさせる際の注意点について何点か書いていこうと思う。
決して怒らない
怒っちゃ絶対ダメ。将棋をやったらお父さんは毎回怒る、みたいなイメージが付くと子供はやりたがらないよね。
怒らない。ひたすら褒める。
ルールを無理矢理押し付けない
ある程度大枠のルールだけ言って細かいことは言わないほうがいい。3歳の子供がすべてのルールを守って将棋を指すことは難しいからだ。
ルール通りにやらないと教える側もイライラしてしまったりするので、教える側も緩く考えて、ゆとりをもって教えよう。
難しい言葉は使わない
将棋の専門用語はたくさんあるが、なるべく簡単な言葉に変換して使うようにしよう。
例えば「王様の囲い」といっても意味不明なので、「王様の家」という言い方にするとか
「飛車」を「ブルドーザー」とか言ってみるとか「成る」を「進化・変身」と言ってみるとか。
色々工夫次第で子供の食いつきは変わってくる。
最後に
将棋を始めるきっかけを作ってあげて実際に将棋をやるかどうかは息子に任せるつもりだ。
どうしてもやらせたい!というわけではないので、興味がなさそうであれば無理矢理やらせることはしない。
もしどうしても将棋をやらせたいスパルタの方だったら、根気よく教え続けるしかない。
私が母に無理矢理ピアノを習わされたように、無理矢理将棋をやらせることも可能だと思う。(ちなみにピアノは3歳からやらされて常に嫌な気持ちであったが、今となってはピアノを習わせてくれてありがとうと思っている。)
まあその辺は人それぞれの考え方があるので、自由だが。
とにかく3歳からでも将棋を覚えることは可能だってことを言いたい。
今後も将棋教育は続けていくつもりなので、その様子は随時追記するなり、別記事でまとめるなりしていこうと思う。
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