俺は色がよくわからない。
男性では20人に1人が色弱と言われるのを聞いたことがある。
俺はその中に見事入り込んでしまったわけだ。
色盲っていうのか色弱っていうのかわからないが、それについてちょっと語ろうと思う。
色弱とは
色が正常に見えないことで、色弱と言ってもいくつか段階があったりして程度が分かれるようだ。
ちなみにまずはテストをしてみてほしいのだが「数字が見えるか見えないか」で色弱かどうかが分かる。
色覚異常検査 出典:不明
下の段の3つをやってみると・・・俺は左から「17,70、5」に見えた。
やった、全てに該当している!!”非常に珍しい”にも!・・・って喜べねー!
俺は全ての異常に当てはまったけど、人によっては緑系の色覚異常だけの人もいたりする。
色弱と言っても人それぞれ見え方は変わってくるので、色弱とは一概に何色と何色が見えないよって言えないので注意だ。
ちなみに俺の症状を簡単に言うと
- 絵具の12色みたいにかっちり分かれている場合は比較的わかる
- 混ざるとわからなくなったりする
- 紫とか苦手
- 茶色と緑も分からなくなることがある。
- 赤と茶色もわからんことがある
- これが何色かってのが分からない。見えているものは一緒だと思うのだけど
- 黄色と黄緑とか何違うのって話
- 赤ボールペンで書かれているらしいけど、俺には黒に見える
- この色は茶色だって自信満々に言われると、そうなのか・・とその色だと思う。
- 色あてゲームが地味に盛り上がる(大学にもう一人色弱いて結構盛り上がった)
- 白い服だと思って買ったら薄いピンクの服だった
他にもいろいろあるんだが、これらは健常者からしたら何言っているの?状態だろうね。
色弱で生きてきた人は「わかるわかる!」と思った人は多いのではないだろうか。
今まで生きてきて色覚異常で困った事、嫌な体験エピソード
まじで色がわからない自分が嫌いだった。美術なんて大嫌い。そんな俺のエピソードを聞いてくれ。
小学校の写生会は地獄
学校の外に出て好きな場所で絵を描くっていう授業があったんだよね。
俺は主に校舎を描いていた気がするのだが、なにせ色が分からないもんだから、どの絵具を使うかかなり迷うわけ。
必ず友達と出かけるようにして、「木の色は何色?」「あの建物の色は?」「土の色は?」「あの草の色は?」と一個一個聞いていた。
もちろん絵は単調な塗りにしかならないから大した作品も出来上がんないし、そのうちトラウマになって絵なんかもうかきたくなくなっていた。
早く終わってくれって思ってた。
中学校の美術の時間に先生に怒られる
今でも覚えている・・・。
美術の教科書を先生が読んでいて、「では、このグラデーションのところ何色から何色に変わってる?○○(俺の名前)!答えて」
「は、はい!」と俺。
ええと・・・、うんと・・・モジモジ
先生「何で答えないの!ここだよここ、ここの色だって」
俺「うんとうんとえーとえーと」
先生「はあぁ・・・。」
今も思い出しただけで心が痛い。美術の先生なんだから、ちょっとくらい気づけよ…察しろよ・・・。
接待パークゴルフにて叱責
会社でお偉いさんとのパークゴルフがあったのだが、自分の球を選ぶ時の事。
偉い人「おいお前はその青い球にしろ。」
俺「(ええと、青はどれだ、この球の中に青はどこにある、これか?いや違う、これか?いやあってるのか・・・どうなんだろ・・・わからん)」
偉い人「なんだよ、早くしろよ邪魔だな、さっさととれよ」
俺「すみませんっすみませんっ、(おそらくこれかな?ってやつに当たりをつけて)これーですーよねー・・・?はいはいこれですよーねーフンフン~、はいすみませんー。」
なんてごまかしながら球を取ったっけな。
なんかプレー前からすごい嫌な気持ちになったのを覚えているぜ。
おい、肉裏返せよ
友達たちと焼き肉に行った時の事。
ジュージュー
友達「それ、焼けてるから食べていいよ」
・・・どれが焼けたのかな・・・?(色弱の人は肉が焼けているかどうかが分からない。)
友達「ちょっとお前、食べてばっかりいないでさ、肉裏返したりだとかしようぜ?」
・・・どれが焼けているのかわからんので裏返すこともできないのだよ・・・
色弱で軽く困った事
嫌な体験エピソードとも被るのだがいくつか紹介する。
信号が見づらい
全く区別がつかないわけではないのだが、見づらい。
よく見れば違うのだが一周で判断するのが難しい事がある。(陽の光とかが当たっているときとか特に)
顔色悪い
誰かの顔色が悪くても一切気付けない。
自分が言われて鏡見ても一切わからなかったな。
なんだろう、顔色悪いって。
唇が青い
顔色と同様で、唇が紫になっているとか、もうワケワカメ。
あそこの緑の屋根の家!
色で指定されても全然わからない。
服は白と黒が多くなる。
これあるあるじゃない?俺だけかな。
基本的にあまり色を使っていない、白黒の服(やジャンパー)が多くなる。
もっと色んな色の服を選んでオシャレに着こなしたかったな。
黒板の文字が見づらい
高校生のときとかいきなりチョークの色が増えて見づらかったな・・・。
赤とか黒板と一体になっててさっぱりわからん。
実は天才なんじゃないかな?って思った
社会人になってから、「あれ俺ってもしかして天才なんじゃない?」って思ったことがある。
どういうことかというと、俺は色わからないから見たものを感覚で色を選択して、どんどん塗りたくっていけばピカソみたいに芸術的な絵が出来上がるんじゃないか、って思ったのだ。
いくらか絵を描いてみたところ、「普通の絵だね」と今の嫁に言われてしまって、天才への道は途絶えてしまった。
最後に
色弱であることを相手に伝えれば、嫌な体験もしなくて済んだのでは?と思うかもしれないが、それができたら苦労はしない。
伝えるタイミングが無い場合もあるし、伝えていたらイチイチ長くなるし、興味持たれて「それってどういうこと?詳しく聞いていい?」とか聞かれたらマジでむかつくしメンドクサイ。
だから何事もなくその場(その話題)が過ぎることを祈っているわけだ。
色弱に優しい世の中になってほしいものだ。
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